いよいよ本格的な受験シーズンになりました。がんばっているすべての受験生と応援しているみなさんに、このコラムを通じてエールをお届けできればと思います。
この時期になると、机の前にいる時間もこれまでよりも長くなってきているかもしれません。勉強の時間を最優先にすることは大切ですが、一生懸命になるあまり生活リズムや食生活が乱れがちになってしまうと、集中力や作業効率にもあまり良くない影響がでてしまうことがあります。受験生にとって「集中力」を維持することはとても大切です。
できるだけ効率よく勉強を進めていくためにも、例えば、毎日同じような時間に朝ごはんをしっかり食べて、脳にも身体にも栄養を届けて活発に働くように、規則正しい生活をおくることをおすすめします。
試験に臨む受験当日はもちろん、毎日の朝ごはんに摂っておきたい栄養素をご紹介していきます。
まずはなんといっても、脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」。パンやお米、うどんなどの炭水化物からしっかり摂り入れたいです。ブドウ糖を摂っていないと血糖値が下がり、脳のエネルギー不足で頭が働かないばかりか、イライラしやすい状態になってしまうこともあります。また、摂った糖質を代謝してエネルギーに変換するためには、ビタミンB1が必要です。ビタミンB1は豚肉やレバー、大豆製品にも比較的多く含まれていますから、あわせて摂ることを意識してみてください。
あとは、試験の前日、そして当日は、消化のよいものを選ぶこと。消化するために胃腸に負荷がかかる油ものは避けたほうがいいかもしれません。
試験当日は普段と違うことをしないで“いつも通り”、を心がけながら、普段通りの力が発揮できるといいですね。
体調管理では、インフルエンザなどの感染症に負けないために、毎日の食事でも予防してみてはいかがでしょうか。中部大学の林京子先生が実際に行った研究では、免疫に対する機能性が一般的な納豆菌の1.5倍ある「S-903納豆菌」という菌株によるインフルエンザウイルスに対する感染症予防効果が確認できており、インフルエンザ感染後でも体内での抗体生産量を高めることがわかっています。
万全な体調で臨みたいこれからの時期にも心強い味方と言えるかもしれません。
マウスに対する投与実験の概要
- 対 象:インフルエンザウイルス感染前のマウス
- 試験食:「S-903 納豆菌」でつくった納豆、「S-903 納豆菌」、納豆エタノール分画物※
(主に納豆菌の発酵物・代謝物と納豆の糸成分) - 試験方法:インフルエンザウイルスに感染させる7日前から、マウスに試験食を継続して経口投与し、
感染3日後に肺中のウイルス量を測定
- 永倉 いちず先生
- フードスタイリスト / 料理家 / 栄養士
大学家政学部卒業後、料理の道へ。栄養士の資格を生かして保育園に勤務。現代の子供の食事情を目の当たりにし、ココロもカラダも豊かになる給食作りと親子の食育、乳幼児のアレルギー食に力を入れる。その後、企業の商品開発・メニュー開発に携わり、栄養士としての知識を取り入れた様々なメニューを世に送り出す。
現在は、専門学校での専任講師を中心に、メニュー開発、広告、飲食店コンサルティングやレシピ連載など多岐に渡り活動中。
※肩書は取材当時のものです